離婚時の子供の気持ち
離婚は夫婦間の問題ですが、子供がいる夫婦の場合、子供の存在は決して無視できるようなものではありません。両親の離婚は子供にとって受け入れ難く、子供の心に与えるダメージは親の想像以上に大きなものになることを意識する必要があります。特に子供が、もの心のついている年頃であれば、その扱いは親として一層慎重にしなければなりりません。何よりも、子供の心のケアを考えることを優先するのが大切です。急に片親だけを離してしまうことによる子供の心のダメージを、もう片方の親だけで補うのは大変なことです。
一方、もの心ついていない乳幼児を抱えての離婚は、子供を育てる親として肉体的にも厳しいものです。子育てには体力も知力も必要で、子供の成長の節目毎に片親であることの辛さを感じる方も多いです。今は何も分からなくても、子供が成長するにつれ、なぜ自分には親が一人しかいないのかと悩む日がくるかと思います。離婚する親としては、もう二度と会いたくないと思っている相手でも、子供にとっては血のつながった肉親であることに変わりないからです。子供の気持ちも考え、子供の人格を尊重して育てていくことが重要になります。
また、離婚に伴う環境の変化が子供にどう影響するかも考えておくことも大切です。離婚を機に転校しなければならなくなることも多いでしょう。両親が離婚した上に、仲の良かった友達とも別れ見知らぬ学校に行かなければならない子供の心の動揺は、大人では計り知れないものがあります。離婚する時は子供の心のケアを第一に考えることが大切です。
離婚することを子供にどう言うか
離婚することを子供に言う場合、いくつかの注意点があります。
特に子供が幼い場合、離婚した事実を隠し「パパは仕事で外国に行っている」とか「病気になって入院した」などとウソをついて誤魔化したくなることもありますが、それは決して良いことではありません。子供が成長してウソがバレる日が必ずやってくるからです。ウソがバレた時には、子供は親を信頼できなくなります。親が信頼できない子供は非行に走りやすくなり、子供の将来に影を落とすことにもなりかねません。幼い子供に離婚を理解させるのは難しいことではありますが、子供の成長に合わせ少しずつ理解させていくことが大切です。
また、別れた配偶者の悪口を子供に言うのは避けるべきです。子供にとってはどちらも大事な親に変わりなく、一方の親を否定されるのは悲しいと感じるのは当然のことです。離婚する時は相手に対して恨みつらみがあるのも仕方のないことですが、それを子供に言うのは子供の心を傷つけるだけです。子供は別れた親に捨てられたと思うことも多々あります。それは子供にとってかなりの精神的苦痛になることでもあり、別れた親が好きであればあるほど心の傷は深くなります。別れた配偶者に子供を会わせたくない気持ちにもなりますが、子供のことを考えるならば「会いたければいつでも会える」と言ってあげると子供も落ち着きます。
時として子供は、離婚の原因が自分にあるのではないかと考えてしまうこともあります。子供のことで夫婦喧嘩をすることもよくあることで、子供はそれが離婚の原因ではないかと考えてしまうものです。子供に対し、あなたは離婚に関係ないと説得することが重要です。いづれにしても子供に離婚の事実を伝える時は、子供の年齢や性格を考慮して話をすることが大事です。特に、多感な年頃の子供であれば両親の離婚はかなりのショックな出来事になりますので、時間を掛けて慎重に話し合う必要があります。子供に与える影響を最小限に抑えることも、親の務めです。
子供のために離婚前に決めておくこと
子供は別れた親に、もう会えなくなるのではないかと不安になるものです。その不安を取り除くことも、親の務めだと言うことを自覚してください。そのため、離婚後の面会にも様々な取り決めをしておく必要があります。子供が面会する回数や会う日、時間などはもちろん面会場所やどちらが送り迎えするかまで、決めておくことはたくさんあります。細かいところまで決めておかないと、後々必ずトラブルになるので注意が必要です。離婚後も両親が争っているところを子供に見せるのは避けなければなりません。子供は別れて暮らす親にも定期的に会えると思えば、安心するものです。
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